
© 2022 Masato Takigawa
Past Exhibition
滝川雅人写真展
『 人人 』
2022年1月18日(火) ~ 2022年1月30日(日) ※12:00-19:00(日曜17:00迄) 月曜休廊
2019年11月、初めてインドに訪れた。
首都のデリーを中心に アグラ、ジャイプル、ブッダガヤ、バラナシ、ムンバイなどを巡った。
目的地まで車で走っている途中、生活している人々の姿を車窓からカメラを向けて撮り始めた。
歩きながらも目に見えたものをひたすら撮り続けた。
そこにいる人々を目の前にしたとき、純粋な全体感を感じ、能動的になっている自分と向き合い続けた。
10日間の滞在中、どこか奇妙な心地良さを感じていた、そんなインドでの写真を展示します。
滝川雅人 たきがわまさと
1992年 東京都生まれ
祖父が記録し続けてきた家族写真や8mmフィルムの映像に影響を受け写真に興味を持つ
2011年 東京工芸大学芸術学部写真学科入学
2016年 東京工芸大学芸術学部写真学科大学卒業
現在ファッションモデルとコラボした作品制作を主に活動している

Past Exhibition
大和田良ゼミ14期修了展
『 ROWS14.exhibition 』
2022年2月15日(火) ~ 2022年2月20日(日) ※12:00-19:00(日曜17:00迄)
この度、第14期となる大和田ゼミ修了展を行います。
大和田ゼミにおいては、常に写真の新しい可能性や探求を目的とした、実験的な制作や思考のプロセスそのものを第一の成果としています。そのため、作品の中にはまだ研究や制作の途上にあるものも含まれます。展示においてそれぞれが表すものは、単になにかの造形が描かれた写真ではなく、そこにたどり着く、あるいはその途上にある歩みや姿勢そのものであるとも言えるでしょう。展示においては、そのような修了生それぞれの制作に、訪れていただける皆さまの観る側からの視点や言葉を重ねて頂ければと思います。
大和田ゼミ14期(順不同)
くぼたけいこ 塩田令子 高知尾享 石井陽子 猪又正男 塩澤朋子

© 2022 Reina Kanamori
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金森玲奈 写真展
『 20110701_20210701 』
2022年2月22日(火) ~ 2022年3月6日(日) ※12:00-19:00(日曜17:00迄) 月曜休廊
東日本大震災が起こった2011年。地震発生から約4ヶ月後の7月1日、週刊誌の取材で宮城県の田代島を訪れた。島の人口よりも猫が多いことで有名だったこの島も地震の爪痕は深く、それでも猫たちは変わらずそこに居た。半壊した家の中で子育てをしていた1匹の猫にまた会いたいという想いから、折に触れ再訪するようになった田代島と猫たちとの記憶を震災から10年という節目をきっかけに見つめ直した展示です。
金森玲奈 かなもりれいな
1979年東京都生まれ。東京工芸大学芸術学部写真学科卒業。東京藝術大学附属写真センター勤務等を経て2011年よりフリーランスとして活動を開始。写真に関連したワークショップや撮影会、池尻大橋のアトリエでのチャリティー写真展などを企画する『ケの日、ハレの日』を主宰している。個展・企画展多数。https://www.kanamorireina.com

© 2022 Mayumi Nakamura
Past Exhibition
鶴巻育子ゼミ 修了展
『 Ikuko Tsurumaki Work Shop Exhibition 』
2022年3月15日(火) ~ 2022年3月27日(日) ※12:00-19:00(日曜17:00迄) 月曜休廊
鶴巻育子ゼミでは、受講生が個々にテーマを設け半年間で一冊のブックを完成させることを目的としていますが、今期のゼミではスタートから展示も目標のひとつとして活動してきました。ひとつの表現を完成させるには半年と言う時間は短いですが、その期間にそれぞれが自分の写真と向き合い「見せること、伝えること」を意識して制作を行いました。
青野茂昭 佐藤睦美 中村真弓 細田葉子 山口ひろみ 山下雅実

© 2022 Ikuko Tsurumaki
Past Exhibition
鶴巻育子 写真展
『 幸せのアンチテーゼ 』
2022年4月5日(火) ~ 2022年4月17日(日) ※12:00-19:00(日曜17:00迄) 月曜休廊
写真家がスナップを撮る目的はさまざまですが、鶴巻育子は自身の心理状態を探るための作業として日常のスナップ撮影を行なっています。前作「夢」をスタートに1年毎に写真をまとめ発表する形をとり始めました。本作がその第2段となります。
”夢”や”幸せ”など甘い言葉を容易く用いたタイトルからは現実逃避を求める印象を与えますが、作品群は一見違和感や不気味さを覚えながらも、現実であることを強調しているような真っ直ぐな視線が生々しくもあります。それらのアンバランスは世間に対する反発や憧れ、自分自身への葛藤が混在しているようにみえます。
ごく身近な風景を切り取り、できるだけ写す行為から意識が離れた写真での構成は前作と変わりませんが、比較すると1年の月日でも対象と眼差しに僅かな変化を感じます。鶴巻は時間の経過によって変わる自分が否応なしに写り込む写真を恐る恐る楽しんでいるかのようです。
*写真集販売中『幸せのアンチテーゼ』A4横 ソフトカバー56P 3,300円(税込)
鶴巻育子 つるまきいくこ
1972年東京生まれ。写真家、Jam Photo Gallery主宰。広告代理店在職中に写真を学び、ブライダル写真事務所に勤務した後カメラマンアシスタントを経て独立。広告写真、カメラ雑誌の執筆の他、写真講師など幅広く活動。個展・グループ展多数開催。

© 2022 Mitsuo Suzuki
Past Exhibition
鈴木光雄 写真展
『 One Year 』
2022年4月19日(火) ~ 2022年5月1日(日) ※12:00-19:00(日曜17:00迄) 月曜休廊
美術モデルとして活動している琥珀翠(Sui Kohaku)と最初に出会い、撮影したのは2020年8月。小柄でグラマーな体型と金色の髪の容姿で、幾つかのコンプレックスを抱えていたが、気さくで明るい性格の彼女を撮った印象を一言でいうとエンジェルのようだった。人を引き付ける魅力のある彼女の存在に興味を持ち、彼女を撮り続けた。その後の彼女は、自分自身の強い信念を行動に移し、知行合一を実践することで、外見と内面が少しづつ変化していった。
月日が経過した1年後の彼女は、体重は大幅に減り、金色に染めていた髪は地毛の黒へ変わっていた。ファインダーを通した彼女は、以前とは外見だけでなく佇まいも異なり、まるでビーナスのような印象だった。美術モデルの琥珀翠が、1年という時間の長さや可能性によって、変わったものや、変わらないもの。そして、彼女がヌードという身体表現で伝えたいことを写した作品です。
鈴木光雄 すずきみつお
レンブラント、フェルメールなど17世紀の画家に感銘を受け、油絵とデッサンを学ぶ。その後写真に興味を持ち、1988年東京写真専門学校(現東京ビジュアルアーツ)卒業後、写真事務所勤務などを経て、1995年独立。東京を拠点として主に広告写真を撮影する。2006年より生活と活動の拠点としてマレーシアに移住。マレーシアやシンガポールでの広告やポートレート、エディトリアル分野の撮影を数多く行なう。また、2000年より作家活動を始め、日本国内、海外のギャラリーや写真誌で作品を多数発表。2010年10月にマレーシアより日本へ帰国し、再び東京を拠点として活動。2016年、東京都港区赤坂に撮影スタジオ「Pictures Studio 赤坂」をオープン。 http://mitsuosuzuki.com

© 2022 Kazuyuki Okajima
Past Exhibition
岡嶋和幸 写真展
『 その向こうへ 』
2022年5月17日(火) ~ 2022年5月29日(日) ※12:00-19:00(日曜17:00迄) 月曜休廊
散歩はあまり好きではないが、カメラがあればあてもなく歩き続けられる。写したい何かを探し求めているから夢中になれるのだが、成果があがらなければ気持ちは萎えていく。「もう疲れた」「あとちょっとだけ」。そのような自問自答が始まると引き返すのは時間の問題。足を止めて適当なものにレンズを向け、ファインダー越しに眺めながらどうするか考える。もしそこでシャッターを切ることがあれば、もう少しだけ粘ってみる気になったということ。決断のための儀式ついでに写したカットを選ぶことは滅多にないが、それらの光景に鶴巻育子が目を留めた。
Curation by Ikuko Tsurumaki
岡嶋和幸 おかじまかずゆき
1967年福岡市生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「ディングル」「風と土」のほか著書多数。写真展も数多く開催している。

© 2022 Kiyoshi Niiyama
Past Exhibition
新山洋一 写真展
『 Memories of Life 東南アジア歴訪の旅 』
2022年6月7日(火) ~ 2022年6月19日(日) ※12:00-19:00(日曜17:00迄) 月曜休廊
作家メッセージ
「1965年6月7日横浜よりフランス郵船(MM)ラオス丸で出港しました。渡航自由化になった翌年のこと。高校時代に知り合ったインド人のアリヤさん(ニューデリー)しか知り合いのいない旅でした 。ボンベイ(今のムンバイ)に着いた私たちは大きなカバンを持ち泊まるところを探すところから始まりました。いろいろな事に遭遇しましたが、楽しい思い出がいっぱいです。詳しいお話は会場で・・・その当時のままの写真を飾ります。今回の機会をいただいた Jam Photo Gallery 鶴巻代表に御礼申しあげます。」
Visiting place
Hong Kong, Saigon(now Ho ChiMinh), Singapore, Colombo(SriLanka), Bombei(now Munbai),
Mysore, Bangalore, New Delhi, Agra, Calcutta(now Korkata), Bangkok, Penan, Kuala Lumpur
新山洋一 にいやまよういち
(株)コスモスインターナショナル代表、1944年5月27日生まれ。1979年にコスモスインターナショナルを創業、2004年にはGallery Cosmosを立ち上げ2015年までギャラリストとしても活躍。父である新山清の作品アーカイブに努め、国内外で積極的に作品を発表し続けている。

© 2022 Kan Ito
Past Exhibition
伊藤幹・今井亮輔・田村幹彦 写真展
『 ジャンクション 』
2022年6月28日(火) ~ 2022年7月3日(日) ※12:00-19:00(日曜17:00迄)
仕事や家庭のことに多くの時間を費やし、日常の中で自分のことをどれだけ顧みるのか。伊藤は「自分の居場所」をテーマに身の回りの光景や出来事など心のよりどころを、今井は「思い出せない父との最後の日」をテーマに記憶の儚さを、田村は変化を続ける岩場の今を描き、テーマである「時間」を表現。記憶をたぐり、居場所を探し、生きている時間に思いを巡らせながら、各々の存在を自分自身に問いかけている。
伊藤幹 いとうかん
1968年東京都生まれ。宇都宮大学工学部卒業。憧れのブルートレインや特急列車を追いかけたことがきっかけとなり写真と出合う。好きな被写体を撮影する楽しさは今も昔も変わらない。
今井亮輔 いまいりょうすけ
1970年東京都生まれ。二級建築士。人の痕跡が感じられる情景を撮り続けている。
田村幹彦 たむらみきひこ
1964年新潟県生まれ。神奈川大学法学部卒業。子どものころの趣味は昆虫採集。捕虫網をカメラに持ちかえた今でも出合った対象を見つめ、思考することを大切に作品制作に取り組んでいる。

© 2022 Norimasa Kutuna
Past Exhibition
忽那則正 写真展
『 すぐそばにある辺境 』
2022年7月5日(火) ~ 2022年7月10日(日) ※12:00-19:00(日曜17:00迄)
かつて路地の向こうに、建物の隙間の先に別世界を探して、隣町が異国のように遠かったときが、
誰にでもある。しかし、どれほど入り組んだ場所も、やがて時にのまれて消えていく。
懐かしむ間もなく、あることに気付く。自分が、自分の住居の裏側に何があるかを知らないことに。
それから、景色は知らない貌を見せ始める。すぐそばにある辺境の貌を。
忽那則正 くつなのりまさ
1987年生まれ。2015年大阪ビジュアルアーツ専門学校卒業後、上京。
「渡辺兼人ワークショップ」と「夜の写真学校」に参加し、グループ展と個展を経験。
「夜の写真学校」(PlaceM)には現在も所属しており、瀬戸正人氏の指導を受けている。
2019年 グループ展 渡辺兼人ワークショップ第一回写真展 ギャラリーmestall
2019年 個展「invisible」PlaceM
2019年 個展「蒸発する塔」Nikonサロン

© 2022 Hiroaki Tsukamoto
Past Exhibition
塚本宏明 写真展
『 Living in the City 』
2022年7月12日(火) ~ 2022年7月17日(日) ※12:00-19:00(日曜17:00迄)
これまであった建物が取り壊され、気づくとその場に新しい建物の基礎が作られている。都市は常に新陳代謝をはかり、少しの変化も日常の生活に埋もれていく。無数の人が暮らしているこの場所では、個人の感覚よりも他者に理解される言葉が本当の事のように決められてしまう。いま自分が見る景色が立つ場所によって姿を変えていくのだとしたら、それでも消えない確かな存在を自分の奥に見る。
塚本宏明 つかもとひろあき
東京都出身。ニューヨークでコマーシャルフォトグラフィーを学び、ニューヨーク近代美術館(MoMA)のイメージングサービス部門でのインターンを経て、人物やファッションを中心としたレタッチャーとして働く。

© 2022 Davila Jordanni © 2022 Yuriko Sanada
Past Exhibition
JPG's FAVE #1
ダビラ・ジョルダニ『 Earth to earth, ashes to ashes, dust to dust 』
眞田百合子 『 世界が遠すぎる 』
2022年7月26日(火) ~ 2022年8月7日(日) ※12:00-19:00(日曜17:00迄) 月曜休廊
Jam Photo Galleryが注目の新進写真家をピックアップする「JPG’s FAVE」。第一回目となる今回は大和田良のセレクトによる、ダビラ・ジョルダニと眞田百合子の二名の展示を行います。
コスタリカ出身で、現在は日本とカナダで活動するダビラは、日本写真芸術専門学校を卒業した後、積極的に作品展示を重ねてきた作家です。本展示では風景や物体に描かれるパターンの類似性と自身の感情を重ね合わせた詩的な作品群を展開する予定です。
一方、今年の春に同じく日本写真芸術専門学校を卒業し、同卒業作品展では最優秀賞を受賞した眞田は、自分自身と社会との距離感をテーマに、目の前の現実をありのままに捉えた切実なスナップと言葉によって展示を構成します。
この二人展では、それぞれの視点と思考を通して、現在の写真家が捉える「今」が強く感じられるでしょう。写真表現に希望を求め、もがき、あらがい、時に生きづらさを感じながらも社会にアプローチし続けようとする彼らの姿勢は、写真というメディアが持つ表現の可能性を示すものでもあるのではないかと思います。是非この機会に、実際の展示を通して二人の若き写真家を知って頂ければと思います。
Jordanni Davila ダビラ・ジョルダニ
1995 コスタリカ生まれ 東京在住
2009 カナダへ移住
2021 日本写真芸術専門学校 卒業
2018「東京夜潜伏」Sankeys PENTHOUSE/表参道
2019「Monochrome Echoes」渋谷区ふれあい植物センター/渋谷
2020「From the other side」Space Jing/表参道
2021「A Poem」Koma Gallery/恵比寿
2021「Two Recollections of Tokyo Under an Epidemic」ピクトリコショップ&ギャラリー/両国
2021「Was it a Dream?」&「絶望者へのオード」ギャラリーSetagaya 233/若林
2022「Wakey wakey… Snap out of it, will ya?」Cafe Gallery K/西荻窪
Instagram: @wormrebel
Website: jordanni.net
眞田百合子 さなだゆりこ
1994年10月3日生まれ 神奈川県出身
日本写真芸術専門学校 卒業作品展コンペ 最優秀賞
日本写真芸術専門学校 中退

© 2022 Yoshihiro Tatsuki
Past Exhibition
立木義浩 写真展
『Ko・So・A・Do ここ・そこ・あそこ・どこ 一瞥の足跡』
2022年8月16日(火) ~ 2022年8月28日(日) ※12:00-19:00(日曜17:00迄) 月曜休廊
作家コメント
「旅先で撮りそこねた写真は、網膜が記憶している。ときにそれを思い出させる悪魔の囁きが聞こえる。あのときモノにしていれば......と。いやな奴だ。
そしてまた、いつまでたっても個人的に気になる写真がある。 撮影の瞬間の、その場の状況も目に浮かぶ。撮って選んだものは、撮れなかった、あるいは、撮ったけれど選ばれなかったものの氷山の一角にすぎない。写真を選ぶ作法、フォト・リテラシーは、身体的で直感を必要とする。 才知やウィットは、写真の中にこそほしい。写真は、自己表現ではなく、宇宙的世界の豊かさを表す。
あちこちの外国で、どんなに無我夢中で写真の日々を送ったところで、すべて断片に過ぎないのは、群盲象を撫でるに似て、全貌を見渡せない証しなのだ。写真は大きな世界の一部として撮られるからこそ、断片の凄さが際立つ。自分の視野の限界を世界の限界だと決めつけないことも大事だが、それは、かんたんなようでいて、むずかしい。
今回の展示プリントは、デジタルネガをつくり密着銀塩プリントしたものと、スキャンデータからデジタル・プリントした 2 種類を、ご覧いただく。」
立木義浩 たつきよしひろ
1937年生。徳島県出身。1958年東京写真短期大学技術科卒。アドセンター入社。1969年フリーカメラマンになる。女性写真の分野やスナップ・ショットで多くの作品を発表。 広告、雑誌、出版などの分野で活躍し現在にいたる。写真集に『イヴたち』『加賀まり子/私生活』『マイアメリカ』『東寺』など、近年では『Tōkyōtō』『動機なき写真』を出版。1965年のデビュー作『舌出し天使』の写真集を2018年に出版。
※同時開催
Kiyoyuki Kuwabara Accounting Gallery

Past Exhibition
大和田良ゼミ15期修了展
『 ROWS15.exhibition 』
2022年8月30日(火) ~ 2022年9月4日(日) ※12:00-19:00(日曜17:00迄)
この度、第15期となる大和田ゼミ修了展を行います。
大和田ゼミにおいては、常に写真の新しい可能性や探求を目的とした、実験的な制作や思考のプロセスそのものを第一の成果としています。そのため、作品の中にはまだ研究や制作の途上にあるものも含まれます。展示においてそれぞれが表すものは、単になにかの造形が描かれた写真ではなく、そこにたどり着く、あるいはその途上にある歩みや姿勢そのものであるとも言えるでしょう。展示においては、そのような修了生それぞれの制作に、訪れていただける皆さまの観る側からの視点や言葉を重ねて頂ければと思います。
大和田ゼミ15期(順不同)
飯田夏生実 石井陽子 くぼたけいこ 黒田和男 塩澤朋子 清水善規 高知尾享

© 2022 Mayumi Nakamura
Past Exhibition
鶴巻育子ゼミ修了展
『 Ikuko Tsurumaki Work Shop Exhibition 』
2022年9月6日(火) ~ 2021年9月11日(日) ※12:00-19:00(日曜17:00迄)
鶴巻育子ゼミでは、受講生が個々にテーマを設け半年間で一冊のブックを完成させることを目的としていますが、今期のゼミではスタートから展示も目標のひとつとして活動してきました。ひとつの表現を完成させるには半年と言う時間は短いですが、その期間にそれぞれが自分の写真と向き合い、撮影、ステイトメント、レイアウトまで「見せること、伝えること」を意識して制作を行いました。
佐藤 睦美 高橋 真美 中村真弓 山口ひろみ 山下 雅実

© 2022 Misaki Yanagihara
Past Exhibition
柳原美咲 写真展
『 泉の綾 』
2022年9月13日(火) ~ 2022年9月25日(日) ※12:00-19:00(日曜17:00迄) *会期中無休
湯気で満ちた浴室。
にび色のお湯に浸かり、ぼーっと水面を眺める。
しばらくすると天井から雫が落ちてきて、静かなお湯に一筋の波紋をつくる。
小さな波はふわりと広がり、やがて縁のタイルに当たって折り返した。
次から次に生まれては消えていく紋様は、いくら見ていても見飽きない。
こういった場所では、温泉の心地良さに取り憑かれてしまったのか
出会うものすべてが温かくて、寛容で、上機嫌で、晴れやかだ。
眩しい景色を反射するように、優しい声に呼応するように、
ゆっくりと自分の在り方も変わっていく。
鶴巻育子コメント
「柳原美咲の初写真集『ゆ場』は、日本独自の”湯”の文化の奥深さを垣間見ることができ、ページを捲るたび目に飛び込んでくる湿度の高い写真群には日本人のアイデンティティをくすぐられます。温泉巡りと聞くと羨ましくも感じますが、日本中の温泉地へ足繁く通い丁寧な取材を重ねた末に生まれた作品からは、写真家としての気概を感じられずにはいられませんでした。とは言え、柳原本人も熱い湯に浸り本来の温泉地での過ごし方を味わうひと時があったに違いない。彼女の目に映った”合間”の風景への興味から今回の展示の企画が始まりました。
湯の文化を写真に残すという目的から外れた視点で集めた『泉の綾』は、より柳原の個人的な眼差しと好奇心が写り込み、旅人としての柳原美咲を強く感じます。さらに、対象と距離を置き眺めることで、逃れることのできない人と人との関わりや時の流れを受け止め楽しんでいるような印象を受けます。僅かな意識の違いで無意識に変化する写真家の視点。『泉の綾』と『ゆ場』、ひとりの写真家によるふたつの物語を体験していただきたいと思います。」
柳原美咲 やなぎはらみさき
1991年群馬県生まれ。写真家。日本写真芸術専門学校を卒業後、公文健太郎に師事。東京を拠点に写真の仕事をする一方、日本中を旅して作品を制作している。2022年8月に温泉地をテーマにした写真集『ゆ場』を出版、写真展がキヤノンギャラリー銀座・大阪にて巡回。公文が主宰する写真事務所COO PHOTO(クー・フォト)に所属し、同人誌『点』に参加。

© 2022 Kiyoshi Kaneko
Past Exhibition
鶴巻育子ゼミ修了展
『 Ikuko Tsurumaki Work Shop Exhibition 』
2022年9月27日(火) ~ 2021年10月9日(日) ※12:00-19:00(日曜17:00迄) 月曜休廊
鶴巻育子ゼミでは、受講生が個々にテーマを設け半年間で一冊のブックを完成させることを目的としていますが、今期のゼミではスタートから展示も目標のひとつとして活動してきました。ひとつの表現を完成させるには半年と言う時間は短いですが、その期間にそれぞれが自分の写真と向き合い、撮影、ステイトメント、レイアウトまで「見せること、伝えること」を意識して制作を行いました。
井上純子 金子潔 川瀬まり子 後藤綾子 田中眞由美 細田葉子
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© 2022 Keisuke Sakurai
Past Exhibition
櫻井圭佑 写真展
『 F u z z y - 曖 昧 で 鮮 明 な - 』
2022年10月11日(火) ~ 2022年10月16日(日) ※12:00-19:00
私の記憶は全て曖昧である 。
曖昧だからこそ、私は未来に進むことができる 。
全ての記憶が鮮明に残されるように設計されていたのならば 、
きっと未来へ歩んでいく「気力」や「希望」など持てなかっただろう。
私の中の曖昧な記憶を 写真は時に、残酷にも幸福にもその記憶を鮮明に呼び起こさせる 。
今回の個展は私の中の「曖昧」で「鮮明」な記憶の中から引っ張り出した、
2020-2022年現在までの私の好きな写真を展示する。
櫻井圭佑 さくらいけいすけ
1995年10月16日生まれ 俳優 / 写真家
2019年 個展「365×2」-恵比寿弘重ギャラリー-
2019年 BOOK「365×2」
2020年 写真集「香路台灣」
2021年 個展「JIJI」 日本橋 -Japan Creative Arts Gallery-

© 2022 Nobuo Matsumoto
Past Exhibition
松本伸夫写真展
『 ビタミン猫 ~明日も晴れるよ~ 』
2022年10月25日(火) ~ 2022年11月6日(日) ※12:00-19:00(日曜17:00迄) 月曜休廊
猫が好きな人は、ビタミンCやビタミンDなどと同じように「ビタミン猫」を補充して元気をもらっています。私たちのすぐそばにいる猫たちは、たくましく生きていて、その姿を見たり触れたりすることで癒されている人もたくさんいます。かわいい、かっこいい、りりしい、うつくしい、、、どう見えるか、どう感じるか、それは人それぞれですが、猫たちの日常と私たちの日常は互いに影響を与えながら共存しているのです。展示作品の撮影期間は2018年~2022年の5年間で、撮影場所は神奈川県内です。そして「ビタミン → 元気 → 明るい」という連想から、晴れた日に撮影した写真のみをセレクトしました。あなたも、自分にぴったりの「ビタミン猫」を探してみませんか。
松本伸夫 まつもとのぶお
1961年東京都出身、川崎市在住のアマチュアカメラマン。2003年から野良猫の写真を撮り続けていて、被写体の9割が猫という「偏食気味」な撮影生活を送っています。野良猫の撮影には「引き込まれる魅力」があって、それは被写体がいるか否かが運任せであるという点なのだと思っています。普段はInstagramやBlogで猫写真を発信しながら、可能な限りプリントによる展示も行うようにしています。
2011年:個展「野良猫たちの朝」 / コニカミノルタプラザ
2015年:グループ展「横浜赤レンガ倉庫 ねこ写真展」
2016年:グループ展「横浜赤レンガ倉庫 ねこ写真展2016」
2017年:個展「野良猫たちの朝 ~都会暮らしと公園暮らし~」 / オリンパスギャラリー東京
2018年:個展「猫と人が奏でる時間」 / フジフイルムスクエア・ミニギャラリー
2021年:個展「工業地帯5駅物語 ~猫と人との距離感~」 / サブウェイギャラリーM

© 2022 Kenichi Nishio
Past Exhibition
西尾憲一写真展
盲目の写真世界『 記憶というかたち 』
2022年11月22日(火) ~ 2022年11月27日(日) ※12:00-19:00(日曜17:00迄)
全盲の西尾氏はガイドに同行してもらい撮影を行います。撮影スタイルには2通りあり、ひとつはガイドに面白い風景を見つけてもらう"見える人が主導"のスタイル。もうひとつは予めイメージを決めておきそれに近い被写体や風景をガイドに探してもらう"西尾氏が主導"のスタイルです。「撮影するためには人にいちいち見てもらわないければならないし、時間も手間も見えている人の何倍もかかる。」と西尾氏は本音を漏らします。しかしこうも話しています「イメージに近い写真が撮れた時はもちろん嬉しいが、それ以上に人と一緒に散歩しながら写真を撮るということが私にとってとても楽しい。」視覚に障害があるからこその撮影スタイルで西尾氏が見ている世界をご覧ください。 写真セレクトと構成プリントは Jam Photo Gallery 鶴巻育子が行っています。
作家メッセージ
「遠い昔の記憶の中に今もくっきり残っている風景がある。網膜色素変性症という病気は発症から約10年かけて症状が進みやがて失明するというもので現在も原因も治療法もわからない難病となっている。私は25歳くらいから目の異変を感じて複数の病院で診察を受けたがどこでも同じ病名を告げられた。ただそのころはまだ視力もあり「いずれは見えなくなる」と言われても信じられず、必ずどこかに治せる方法があるはずだとあちこちの病院や鍼灸、さらに怪しげな占いなどにも行った。しかし目の症状は徐々に悪化してきてふつうに歩くにも困るようになってきたころ、ある人から紹介された眼科にしばらく通院した。何度目かの通院のとき、担当医から別室に呼ばれて次のように告げられた。
10年後には必ず見えなくなるので、今すぐ視覚障碍者として生きる道を探してください。
現代医療では治せない病気なので、ここに来るのも時間の無駄です。
心のどこかではわかっていたことだが、ここまではっきり言われたのははじめてだったので大きな衝撃だった。やはり自分は近いうちに失明するのだと実感した。これから自分はどうなってしまうのだろうか、障碍者としてどう生きていけばいいのだろうか…病院を出て帰りの駅の柱にもたれて、そこを行き来する人たちを虚ろな気持ちで眺めていた。あのとき感じていた不安や恐れは今はもうないが、駅の柱にもたれて呆然としていた私、そしてそこをただ流れてゆく不安で空虚な風景は今も記憶の中にくっきり残っている。」
西尾憲一 にしおけんいち
1952年 岐阜県生まれ。36歳頃に網膜色素変性症を発症し視力を失う。現在、東京 台東区で鍼灸マッサージ治療室を運営。2010年に尾崎大輔氏主宰の「視覚障碍者と楽しむ写真教室」に参加したことをきっかけに写真を始める。カメラを使えば自分でも何か表現できるのではないかと思い一眼レフを購入。2020年2月、台東区にて初個展『盲目の写真世界 vol.1 〜見えない何かが・・〜』を開催。

Past Exhibition
甲斐優子 小林薫 永井峰穂 安武青架 写真展
『 gazing again 』group exhibition vol.4
2022年11月29日(火) ~ 2022年12月4日(日) ※12:00-19:00(日曜17:00迄)
『gazing again』ふたたび見つめる ー 写真を展示するまでに、私達は何度となく自分達の写真を・対象を見つめています。繰り返し見つめ眺めることによって、写真そのもの・あるいは写し出されたものへの認識を深めていく喜びを感じ、新たな気づきに出会い、見る者それぞれの写真となっていくのです。東京綜合写真専門学校を卒業し個展等をしながら、2016年よりグループ展を始め、今回は4度目のグループ展となります。housing complex(小林)・静けさの風景(安武)など、各々が見つめている写真を展示致します。
甲斐優子 かいゆうこ
2009 東京綜合写真専門学校研究科卒業
2009 個展「geographical features」表参道画廊
2012 個展「grassland」muzikobo/横浜
2016 個展「The spread of the grain and the depth」apartment bar vinsanto/恵比寿
小林薫 こばやしかおる
2005 法政大学社会学部卒業
2007 東京綜合写真専門学校卒業
2008 個展「祭りを持つ街」ギャラリーアートグラフ/銀座
2011 個展「Home Profile~バーバー春子~」リエールガルリ碑文谷
2020 グループ展「Triplex」ビリオン/六本木
永井峰穂 ながいみほ
2008 グループ展「鼓動する景色」バンクアート/横浜
2009 東京綜合写真専門学校研究科卒業
2016~2020 グループ展「cosmo」「kyoKANKAKU」「Triplex」ビリオン/六本木
2022 「Shadow展」ta GALLERY/乃木坂
安武青架 やすたけはるか
2004 立教大学法学部卒業
2009 東京綜合写真専門学校研究科卒業
2007~2010 個展「東京」「不断」「遠ざかり」ギャラリーメスタージャ/神保町
2021 KYOTO GRAPHIE+に参加

© 2022 Haruto Tsuji
Past Exhibition
辻悠斗写真展
『 丁寧な草むしり 』
2022年12月6日(火) ~ 2022年12月18日(日) ※12:00-19:00(日曜17:00迄)
作家メッセージ
「私の身勝手な人間関係も庭の手入れと同じだと思う。綺麗な庭を作るのと同じように、自分が安心する為に他者との関係性を変えていく。私の中に存在する庭の様な小規模のネットワークを構築する為に写真を撮る。 不可能だとわかっているが、私と他者が等価になる事を願いつつ。」
辻悠斗 つじはると
2000年 北海道生まれ 札幌市在住
2019年 個展 Ludens - d*i asahikawa/ 旭川市
2019年 第 17 回日本写真作家協会公募展 JPA 展 JPA ユース賞
2019年 個展 Noctambulant - Gallery JIN produced by Gallery HIRAMA/ 旭川市
2020年 個展 Purge/harmony - 新さっぽろギャラリー / 札幌市
2022年 出版 丁寧な草むしり - Crevasse